輝かしい権力の空虚
サンフランシスコのポストブラックメタル・ブラックゲイズ・バンド、Deafheavenによる6枚目のアルバム「Lonely People With Power」より「Winona」

短編映画のようなMVがまた美しいです
The signs of progress
Combatting all destinies
It’s not for nothing that I impress
On myself what I should be
I know I need it
No, there is no freedom
There’s a missing piece
進歩の兆しが
すべての運命に抗っている
それは無駄じゃないんだ
自分に言い聞かせる、どうあるべきかを
必要なのはわかってる
いや、自由なんてない
何かが欠けているんだ
The howling energy
Is a shining vacancy
Thinking I’d survive with everything I was gaining
Behind the curtain I was sinking
With everything I’m supposed to be
I’m waiting for the fall
この咆哮するエネルギーは
輝く空虚だ
すべてを手に入れれば生き延びられると思っていた
でも、カーテンの裏では沈んでいた
自分のあるべき姿とともに
陥落するのを待っている
I’ve been dreaming of somewhere seeing
Us close to the knives
If I could have a morning
To have a moment
A silver lining
I’d stick them in, twist them down, bury with ease
夢見ていたんだ、どこかで
刃のすぐそばに立つ自分たちを
もし朝を迎えられたら
その瞬間があったなら
一筋の光明
刃を突き立て、ねじ伏せて、簡単に埋めてしまう
Power bastard
Pathetic master
I’m reliving Saturn eating
His flesh is everything of mine
Power bastard
Pathetic master
I’m reliving Saturn eating
His flesh is everything of mine
権力者ども
哀れな支配者
俺は思い出している
サトゥルヌスが息子を喰らうその光景を
その肉は俺の全てだ権力者ども
哀れな支配者
俺は思い出している
サトゥルヌスが息子を喰らうその光景を
その肉は俺の全てだ
You took it all and left me nothing
Laid me in a hole
For death to feed on
You took it all and left me nothing
Laid me in a hole
For death to feed on
お前はすべてを奪い俺には何も残さなかった
穴の中に横たえ
死の糧にするために
お前はすべてを奪い俺には何も残さなかった
穴の中に横たえ
死の糧にするために
combat:~と闘う、に対抗する
impress on:(人)に印象付ける[焼き付ける・痛感させる]
A silver lining:希望の兆し、(逆境にあっての)希望の光(元は雲の後ろに隠れる太陽の光や、雲の周りを縁取る光の輪郭のイメージからきている)
relive:〔~を〕追体験する、〔~を〕再び体験する、〔~を〕思い出す
Saturn:土星、ローマ神話の農耕神 Saturnus(サトゥルヌス)自分の子供たちを貪り食う「破壊者」として有名だが、治癒者として尊敬された面も持つ。
flesh:(人間・動物の)肉,身
アルバムのタイトルからもわかる通り、身近にも経験する権力の危うさや、有害な男らしさの問題についての歌詞が多く、こちらや下記kerrang誌の2つのインタビューでその内容に踏み込んでいます。
The Cover Story – Deafheaven
Deafheaven take us inside new album Lonely People With Power
「レコードの大部分は、自分自身のものも含めた力関係を許したり認識したりすることに関するものです。つまり、自分が振るう力、他人に力を発揮する前に自分が良い立場にいることを確認することです。」
前作では全曲(!)クリーンボイスだったGeorge Clarkeのボーカル、今作ではデビュー作のようなデスボイスが戻ってきて歌詞はほとんど聞き取れませんが、(歌詞提供サイトの力も借りて)歌詞の意味と背景を知ることで、激しいだけではない曲の深みを感じることができるのではと思います。
