車輪の中の車輪のように回れ
現在はソロで活動するDavid Byrneがボーカル・ギターとして参加し、1974年から1991年まで活動したアメリカのロック・ポストアートパンクバンド、Talking Headsの5thアルバム『Speaking in Tongues』より『Slippery People』

1984年のライブフィルム『Stop Making Sense』からの映像。すでにボンゴを演奏するミュージシャンが登場したり、コーラスの女性との謎ダンスを披露するなど、見応えがあります
What about the time you were rollin’ over?
Fall on your face, you must be having fun
Walk lightly, think of a time
You’d best believe this thing is real
Put away that gun, this part is simple
Try to recognize what is in your mind
God help us, help us lose our minds
These slippery people help us understand
転がっている間はどうだった?
顔面から倒れて、楽しんでるに違いない
軽やかに歩いて、思い浮かべて
これが真実だって思っていい
その銃を片付けて、それは簡単なこと
認めようとしなよ、何が君の心の中にあるかを
神よ僕らをお助けください、僕らが正気を失うようお助けください
この信用できない人たちが、僕らが理解するのを助けてくれる
What’s the matter with him? (He’s alright)
I see his face (The Lord won’t mind)
Don’t play no games (He’s alright)
Love from the bottom to the top
Turn like a wheel (He’s alright)
See for yourself (The Lord won’t mind)
We’re gonna move (Right now)
Turn like a wheel inside a wheel
彼に何が起きた?(彼は問題ない)
彼の顔を見る(主は気にしない)
ふざけるな(彼は問題ない)
底辺から頂上まで愛する
車輪のように回れ(彼は問題ない)
自分の目で確かめろ(主は気にしない)
僕たちは行動する(今すぐ)
車輪の中の車輪のように回れ
I remember when sittin’ in the tub
Pulled out the plug, the water was runnin’ out
Cool down, stop actin’ crazy
They’re gonna leave and we’ll be on our own
Seven times five, they were living creatures
Watch ‘em come to life right before your eyes
Backsliding, how do you do?
These slippery people gonna see you through
浴槽に座っていた時のことを覚えている
栓を抜いたら、水は流れていった
落ち着けよ、狂ったふりをするのをやめろ
奴らは去っていき、僕たちだけになる
7 × 5、彼らは創造物として生きていた
彼らの命が目の前で息吹く様子をごらん
後退よ、お元気ですか?
この信用できない人たちが、君を支えてくれるだろう
What’s the matter with him? (He’s alright)
How do you know? (The Lord won’t mind)
No, no, no games (He’s alright)
Love from the bottom to the top
Turn like a wheel (He’s alright)
See for yourself (The Lord won’t mind)
We’re gonna move (Right now)
Turn like a wheel inside a wheel
彼に何が起きた?(彼は問題ない)
何でわかるんだ?(主は気にしない)
いやいやふざけるな(彼は問題ない)
底辺から頂上まで愛する
車輪のように回れ(彼は問題ない)
自分の目で確かめろ(主は気にしない)
僕たちは行動する(今すぐ)
車輪の中の車輪のように回れ
What’s the matter with him? (He’s alright)
I see his face (The Lord won’t mind)
How do you know? (He’s alright)
And we’re going to the top
Turn like a wheel (He’s alright)
See for yourself (The Lord won’t mind)
We’re gonna move (Right now)
Turn like a wheel inside a wheel
What’s the matter with him? (He’s alright)
I see his face (The Lord won’t mind)
How do you know? (He’s alright)
Love from the bottom to the top
Turn like a wheel (He’s alright)
See for yourself (The Lord won’t mind)
We’re gonna move (Right now)
Turn like a wheel inside a wheel
彼に何が起きた?(彼は問題ない)
彼の顔を見る(主は気にしない)
何でわかるんだ?(彼は問題ない)
僕たちは頂上を目指す
車輪のように回れ(彼は問題ない)
自分の目で確かめろ(主は気にしない)
僕たちは行動する(今すぐ)
車輪の中の車輪のように回れ彼に何が起きた?(彼は問題ない)
彼の顔を見る(主は気にしない)
何でわかるんだ?(彼は問題ない)
底辺から頂上まで愛する
車輪のように回れ(彼は問題ない)
自分の目で確かめろ(主は気にしない)
僕たちは行動する(今すぐ)
車輪の中の車輪のように回れ
roll over:転がる、寝返りをうつ
fall on one’s face:ばったり倒れる、(ぶざまに)失敗する、うまくいかない
must be ~ing:今まさに〜しているに違いない、きっと〜しているだろう
you had best believe:絶対そうだと思っていい、間違いない
put away:片付ける、しまう、しまい込む、収納する
slippery:不安定な、変わりやすい、あてにならない、ずるい、信用できない、不正直な
don’t play no games:(二重否定でより強い意味になる)絶対にゲームをしないで→遊びでやるな、真剣に取り組め
see for oneself:自分の目で確かめる
wheel inside a wheel:車輪の中の車輪(旧約聖書の『エゼキエル書』第1章に登場する、預言者エゼキエルが目撃した異形の車輪。車輪の可動性は神の遍在を、車輪の目は神の全知を、そして車輪の高い位置は神の全能を示唆している。
https://www.biblestudytools.com/bible-stories/ezekiels-wheel-bible-story.html より

come to life:活気づく、活発になる、元気になる
backsliding:(元の悪習・不信心に)逆戻りする、 堕落する
see one through:人を支えて切り抜けさせる
ソロの作品『Everybody Laughs』でも和訳に苦労しましたが、Talking Heads時代の曲はさらに難解です。ネット上で歌詞の考察を投稿できるSongMeaningsというサイトにおいても、さまざまな意見が飛び交っています。
1984年のライブフィルム『Stop Making Sense』や、ソロのコンサートとしては異例のブロードウェイ公演も行った『American Utopia』でもセットリストとして含まれていたこの曲、
米国のゴスペル、ソウル・グループThe Staple Singersにもカバーされ、コール・アンドレスポンスのサビがファンキーで踊れる1曲なのですが、歌詞は何とも不穏。
“Love from the bottom to the top”は最初「神による平等な愛」のような平和なイメージを連想していましたが、「底辺から頂上」の意味だとすると、平等になるどころか日々広がっていく階級社会に対する批判のようにも思えます。
発表から40年経った現代でも声の大きい”These slippery people”に頼って生きている人が多い世の中、”See for yourself”そして”Turn like a wheel inside a wheel”と警告していると捉えて良いのでしょうか。
2026年ついにSummer Sonicにて来日を果たしてくれたバーン先生が、40年にわたって残してきた歌詞の意味をしばらく考える日々が続きそうです。




